「・・・キラ!!ディアッカ!!」


無事に辿り着いたL4コロニー群で待っていたのは、
足付き・・・アークエンジェルとオーブの戦艦、クサナギだった。


キラやディアッカの姿に驚き、私は2人の元へと駆け寄った。



キラと会うのは本当に久しぶりで・・・

キラもまた、アスランと同様に背が伸びていた。


当然の事なんだけれど・・・

キラを見上げる事に違和感があって、何だかくすぐったかった。








戦場の歌姫

 ACT.9 交わる心












「心配したんだからね。」


「悪ぃ。でも、俺も色々と大変だったんだぜ?」



「そりゃ、今の状況見たら十分判るわよ。」



ディアッカとこうしてまた話せる日が来るなんて思ってもみなかった。


とにかく、彼が無事で本当に良かった・・・。




「そっちも・・・色々あったみたいだな。
 アスランから何となくは聞いたんだけどさ、
 オーブもゴタゴタしてて詳しい話、聞いてないんだわ。
 転属になったんだって?」



「そ。前線から外されちゃって、ザラ議長の秘書やってた。」


「へぇ。」





「・・・じゃなくて・・・」


「・・・何?」



「私、ディアッカに相談したい事・・・あって・・・。」





少し俯きながらは口を開いた。


その困惑した表情にディアッカも何かを感じ取ったのか・・・。

口の端を軽く上げて言った。




「アスランに告白でもされた?」


「なっ・・・!?」


聞く前に聞かれてしまった事には声が裏返る。



「図星・・・だろ?」


「何で分かったの・・・?」


「アスランの気持ち、何となく気付いてたし・・・。」



「い・・・いつから!?」


「・・・ってか、アスランのヤツ、地球に降下して来た辺りから様子変だったぜ?」




・・・そ、そんな前から・・・!?



「ま、自覚してなかったみたいだけど?
 そっか・・・アスランのヤツ・・・やっと言ったか♪」



そう言うディアッカの表情は妙に嬉しそうだった・・・。



「イザークとは・・・どうなったんだ?」


「プラントに戻る時に・・・」



それ以上、言えなくて・・・。


そんな私の気持ちを悟ってくれたのか・・・。


ディアッカは軽く頭の上に手を乗せた。




「良かったな。想いが通じて。」


その言葉に、思わず頬が真っ赤に染まった。


「何?照れてんの?」


「違・・・実は・・・まだ返事してなくて・・・。」


「はぁ!?」



「だ・・・だって!!アスランってば・・・
 私とイザークの事、勘違いしたままなんだもん・・・。
 しかも返事する前に帰っちゃうし・・・。」




・・・不器用すぎる・・・

ディアッカは深く溜息をつきながらそう感じた。




まぁ、ここまで来たならあとは本人同士の問題・・・
そう言いたい所だが。


アスランもも鈍すぎる・・・。



このままじゃまとまるものもまとまらないんじゃないか・・・?




、ちょっとここで待ってろ。」



「・・・へ?」


「すぐに戻るから。な?」




それだけ行って去ってしまったディアッカ・・・。


何故か待たされる事になった私は、無重力に身を任せて彼の帰りを待つ事にした。

















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