重い瞼を開いた時、真っ白な天井が視界に飛び込んで来た・・・。



「気が付いたか・・・。」



ベッドの脇に居たのはイザーク。




気が付けば、いつも側に居てくれるイザーク・・・。




なのに・・・




私は最低な女だ・・・。










戦場の歌姫


 ACT.7 嘆きの光









「イザーク!!アスランは!?」



「第一声からアスランか・・・。」



「あ・・・ごめん・・・」



「急に起き上がるな。傷が開くぞ・・・。」




イザークに言われ、腹部に痛みがある事に気付いた・・・。



腰の辺りに巻かれた包帯・・・。



「イージスが自爆した時に被弾したんだ。
 医者が安静にしていろと言ってたぞ。」




イージスが・・・自爆・・・。



やっぱり・・・夢じゃなかったんだ・・・。



「状況は・・・どうなってるの?
 足付きは・・・?」



私のその問い掛けに、イザークが唇を噛んだ・・・。


「取り逃がした。今頃アラスカだろう・・・。」



取り逃がした・・・って・・・


「ストライクは・・・どうなったの?」


「アスランが討った。」





「じゃあ・・・アスラン・・・は?」



医務室には私以外の怪我人の姿は見られない・・・


かと言って、あれだけの至近距離での自爆・・・


私でさえ被弾しているのだ。


アスランが無傷とは思えない・・・。






「アスランとディアッカ・・・2人とも行方不明だ。」



「・・・!!」



行方・・・不明・・・


その言葉に全身が震えた・・・。


・・・大丈夫か・・・?」







アスランに・・・ディアッカも・・・?



そして・・・キラも・・・。








私の周りの人が・・・どんどんいなくなって行く・・・。



どれほどの命を奪ったら・・・この戦争は終わるの・・・?




・・・お前に転属命令が出たそうだ。」



「え・・・?」



転属・・・命令・・・?



「それ・・・どういう・・・」


「クルーゼ隊長がこっちへ向かっているそうだ。
 詳しくは隊長から話があると言っていた。」


転属命令・・・?


一体・・・どういう事なの・・・?





「とにかく、今はゆっくり休め。
 今全力で2人の捜索をしているから・・・。」







イザークが私の頭をゆっくりと撫でた・・・。


「眠れないならしばらくこうしていてやるから・・・。」




イザークの優しさに瞼が落ちかけたその時だった・・・。




ビーッ



医務室の通信機が鳴った。


「何だ・・・?」


イザークが立ち上がり、通信回線を開く。



『オーブ首長国連邦より入電。
 アスラン・ザラを発見、保護しているとの事です。』




「・・・アスラン!?」



その通信に私はベッドから起き上がった。



『怪我を負っているが命に別状は無い・・・との事です。』



アスランが・・・生きてる・・・




「アスラ・・・」


アスランが生きてる・・・


その一言だけで十分だった・・・。



・・・」



ただ、ひたすら涙を流し続けるを見つめるイザークの表情は複雑で

どこか物悲しそうだった・・・。














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