ビーッ!!
静まり返っていた艦内にアラートが鳴り響いた。
ラウンジでコーヒーを飲んでいた私は
軍服の襟を締めて駆け出した。
プシュー!!
「アスラン!!まさか・・・」
「あぁ・・・足付きだ・・・。」
戦場の歌姫
ACT.7 嘆きの光
「・、出ますっ!!」
5機のMSが海上に飛び出した。
目の前に現れる足付き・・・
キラ・・・
やっぱり戦わないといけない運命なの・・・?
ストライクに続いて戦闘機が2機飛び出した。
「・・・あれは・・・?」
以前は1機だったはず・・・。
足付きとストライクからの激しい攻撃・・・。
ストライクのあまりに速い動きを目で追うのがやっとだった・・・。
キラ・・・いつの間にあんなに力を上げていたの・・・!?
デュエルとバスターがほぼ同時にストライクに攻撃を仕掛けた。
素早く攻撃をかわしたストライクは、バスターのグゥルを破壊し、
デュエルを蹴り落としてグゥルを奪い取った。
「イザーク・・・ディアッカ!!」
強い・・・!!
近くに居た戦闘機にビームを撃ち込むが寸前でかわされる。
動きからしてこっちに乗っているのがメビウスのパイロットだろうか・・・。
激しく対峙するイージス、ブリッツとストライク。
ストライクのソードがイージスとブリッツのグゥルをも貫いた。
落下していく2機・・・。
幸い、島の上空だった為、すぐに体勢を立て直したアスランは地上に着地する。
ホッと安堵したその時だった・・・。
「しまっ・・・!!」
ほんの数秒、イージスに目を向けたのを、相手は見逃さなかった。
の機体に向けて撃たれたビーム。
何とかかわそうと試みたがかわしきれなかったは、
ライフルを持っていた腕を撃ち落された。
「くっ・・・」
油断した・・・。
片腕を落とされてしまっては何も出来ない…。
「帰還します!!」
地上で激しく火花を散らすイージスを背に、
は艦へと戻る・・・。
が無事に帰還し、ブリッジに入ったその時だった。
島から激しい爆音が聞こえた・・・。
「・・・何・・・!?」
慌ててモニターに目を向けたが、
モニターは真っ白に光り、
その様子を伺う事が出来ない・・・。
一体・・・外で何が!?
不安がよぎる・・・
誰かの身に・・・何か起こったの・・・?
心臓が激しく高鳴った・・・。
『ニコル!?』
『馬鹿なッ!!』
光の中で聞こえたのはディアッカとイザークの声・・・
「・・・ニコ・・・ル・・・?」
『ニコルーーーーーー!!』
最後にアスランの叫び声が響き渡った・・・。
ニコルが・・・
まさか・・・ニコルが・・・?
私はその場に座り込んだ・・・。
何が起こったのか・・・
その状況が掴めないまま・・・