「地球軍の戦艦・・・ですか・・・?」



「恐らく、近くに足付きが居るだろう・・・。
 合流されては厄介だ。
 先に攻撃を仕掛け、落としておくべきだ。」



ラクスの乗る視察艦が消息を絶った付近で発見されたのは地球軍の戦艦3隻・・・。


事前にイザークらのガモフからの連絡で、アルテミスが壊滅し、足付きは補給も受けずに脱出したと聞いていた。


つまり、この地球軍の艦隊は足付きを迎えに来た先遣隊と考えて間違いはないだろう・・・。





「アスラン、。出撃の準備だ。」


「「はっ!!」」













戦場の歌姫

ACT.4 心の在り処













『ガモフはまだ間に合わん。君達で落としてくれたまえ。』



「了解しました。」




合図と共に数機のMSがヴェサリウスから発進する。





、君は右側から仕掛けてくれ。
 俺が左から行く。』


「分かった・・・。」




私達は二分し、左右から攻撃を仕掛けた。



地球軍艦隊から出撃するメビウス部隊を次々と落として行く。

正直、落とす事に抵抗があった・・・。





敵とはいえ、相手だって人間・・・。

甘いって思うかもしれないけれど、出来るものなら殺したくなんてない・・・。



!!上っ!!』


アスランの叫び声で私は我に返った。


上空から攻撃を仕掛けてくるメビウスに素早く反応し、
逆にビームライフルを放つ。



被弾して目の前で爆発を起こすその機体を見つめ、
私は深く溜息を付いた・・・。



!何してるんだ!!ボケッとしてたら死ぬぞ!?』


「ごめん!!気を付ける!!」




アスランの言う通りだ・・・。

油断していた訳ではないが、撃たれてしまったら終わりだ。




生きる為には・・・戦わなければ・・・。

自ら選んだ道・・・。



アスランへの想いを断ち切る為

プラントの・・・自分の国を守る為・・・。



自らの手を血で染める覚悟をしたんだから・・・。









「あれは・・・!!」


アラートが新たな敵を知らせる。


モニターに映し出されたのはストライクの姿・・・。




「・・・キラ・・・」




キラが私達の前に立ちはだかった・・・。



コーディネイターなのに地球軍として。

地球を守る為に・・・

親友と敵対して・・・戦う道を選んだキラが・・・。




私に・・・キラが撃てるの・・・?









、ストライクは俺に任せてくれ。
 他を頼む・・・。』


「アスラン・・・でも・・・」


『いいから早く!!』



「・・・分かった!!」




ストライクに向かって行くイージスを見送り、私は逆方向へと機体を走らせた・・・。





例え大事な友達であっても今は敵・・・。



だから・・・撃つしかない・・・と?





アスランに任せろと言われたけれど・・・

撃って欲しくない・・・。




2人とも大事な親友なのだから・・・。











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