私達が駆けるのは戦場…



様々な想いが漂う宇宙…




人々の悲しみが沢山詰まった…





戦乱の地…







こんな所で出会えるなんて、思ってもみなかった…。





たった一人の…運命の人…

















Four Hearts

  プロローグ(Girl’s Side)





















「何かさ、緊張して来たね!!」





「…って言いながら声は弾みまくりじゃないの…。」






戦艦の並ぶ港を歩く、4人の少女。




共に纏うのは、ワインレッドの堅苦しい軍服。






さっきから1人でずっとはしゃいでいる少女。



肩まで伸びた赤毛の髪を靡かせ、ニコニコと笑う少女、




4人の中では最も明るく前向きな少女。





「何よ…は楽しみじゃないの?同じ艦に乗ってるのはあのエリート4人よ?

 ウチのアカデミーでも有名だったし、そんな人達と一緒に過ごせるなんて最高じゃない。」




「まぁ…確かに有名人だけどね…。」




と呼ばれた少女は一番背が高く、大人びた雰囲気を持つ。



腰まで伸びたウェーブの掛かった茶髪がその雰囲気をより高めていた。







「でも…、私達はこれから戦場に行くんだよ?もっと気を引き締めないと…。」




おっとりとした短髪の少女、は不安そうに語る。


年齢も1つ下で、3人にとっては妹的な存在。










「そりゃ、そうだけどさ…こうは思わない?

 戦火の中で互いを庇い合って戦う男女…芽生える深い絆…。

 それがいつしか…恋という感情に変わる…ってね。」




…そんなに世の中甘くないわよ…。」




ウットリと…まるで夢を見るように語るの言葉を断ち切ったのは金髪の少女。


サラサラと伸びた金糸に蒼い瞳…。



一目見て美しいと感じさせるその容姿…


しかし、その表情は硬く、笑顔一つ見せない。






「急ご。集合時間に遅れるわ。」




「ちょっ…待ってよ!!」




と呼ばれた少女は先立って歩き出した。



それを残りの3人も足早に追う。








4人が向かう先は、様々な想いを乗せた戦艦。



そこで何が待っているかなど、今の4人には知る良しも無い。














【あとがき】

ザフト4人夢、ヒロインサイドです。

まだ4人との絡みはありませんが、次から1人ずつ展開させていきます。

宜しければ続きもどうぞ…。



2004.12.21 梨惟菜











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