優しいニコル・・・。



生まれて初めての・・・告白・・・。




でも、何て答えたらいいか分からなくて・・・。



ただ、黙って俯いてしまった・・・。















友達以上恋人未満

  後編
















「急にこんな事・・・ごめんなさい・・・。ゆっくり考えてくれればいいですから・・・。」




そう言ってくれたニコル・・・。


その優しさが胸に沁み込んで・・・私の心を温める・・・。





ニコルの事は・・・もちろん好き・・・。



一緒に居たら安心できて・・・



穏やかな気持ちになれて・・・



でも・・・何かが違う・・・



何か・・・違和感があるの・・・
















「どうした?・・・。」




展望デッキで考え込んでいた私の前に、ディアッカが現れた。




「・・・元気ないぜ?」




「ちょっと・・・考え事を・・・。」




「話してみろよ。聞くぜ?」




・・・この人に・・・相談してもいいのかな・・・?


でも・・・仲間なんだし・・・いい・・・よね?







「ニコルに・・・側に居て欲しいって言われたの・・・。」





「・・・ニコルに?」





「どう答えたらいいか分からなくて・・・。」




「ニコルの事はどう思ってんの?」




「・・・嫌いじゃない・・・。」



でも、どういう「好き」なのかが分からない・・・。



すごく優しい人だから・・・



ちゃんと考えて・・・ちゃんと答えてあげたい・・・。




「俺みたいなのが相手だったら軽くかわせたのにな?」




「・・・そんな事!!」




「冗談だって。ニコルと居る時のお前、いい顔してるぜ?ゆっくり考えてみれば?」


















くそっ・・・



何で俺がの恋愛相談に乗ってんだよ・・・。


・・・ってか、聞き出したのは俺なんだけどさ・・・。





ニコルとか・・・。



ほのぼのとしたお似合いカップルだとは思うんだけどな。



何か落ち着かないんだよ・・・。




「ディアッカ?怖い顔してどうしたの・・・?」



偶然通り掛ったに声を掛けられた。



「あぁ・・・か・・・。」


「何よ、その不満そうな顔・・・。」



「あ、悪い。そんなつもりじゃねぇよ。」



「・・・分かってる。何かあった?」




ホント、見透かした奴だよな・・・。











「俺ら4人の中で付き合うなら誰が良い?」


「う〜ん・・・。アスランかニコル・・・かなぁ?」



・・・案の定・・・だな。


「イザークと俺は対象外?」




「イザークは・・・性格的に無理ね。合わない。ディアッカは・・・いい奴なんだけどね、軽いし?

 気軽に付き合えるから友達としてはベストなんだけどね♪」



やっぱり・・・な。



「ディアッカだって私みたいなサバサバした女、友達止まりでしょ?干渉せず、されず・・・みたいな?」



の言う事はマジで的を得てる。





だから・・・楽なんだろうなぁ・・・。



「サンキュ。」


「解決したわけ?」



「さぁな・・・。」




こればかりは神のみぞ知る・・・ってヤツ?



どうやら本気・・・ってヤツみたいだしね。




















・・・自己嫌悪・・・。



ディアッカに相談したら、更に落ち込んじゃった・・・。


私はディアッカに何を言って欲しかったのかな・・・。




自分で自分が分からないよ・・・。




?どうかしました?」



「・・・ニコル・・・。」




いつの間にかニコルが居て、私の顔を覗き込んでいた・・・。



「あ・・・えっと。何でもないの・・・。」


どうしよう・・・


ニコルの顔がまともに見れない・・・。



「あんまり意識しないで下さいよ。」


「あ・・・うん。ごめんなさい・・・。」



私はガラス越しに見える格納庫に目を向けた・・・。



目の前にはディアッカの愛機、バスター。



その足元に、ディアッカと話すの姿があった・・・。





「あの二人、仲が良いですよねぇ。」


「・・・そう・・・ね。」



親しそうに話す二人から目が逸らせない・・・。


何を・・・話しているのかな・・・?



「あの二人まで付き合い始めちゃったら焦るなぁ・・・。」



ニコルの言葉に・・・


何だろう・・・


胸が痛くなった・・・。




?どうかしたんですか・・・?」



「・・・え?」





私の瞳からは・・・


自然と涙が零れ落ちていた・・・。




「ニコル・・・ごめんなさい・・・。」



私・・・分かっちゃったの・・・。



「私・・・ディアッカが・・・好きなの・・・。」




















。」



はまた、展望デッキに居た。



どこかスッキリした顔。



答えが出た・・・ってヤツかな?




「あ、ディアッカ・・。」



俺と目を合わせ、すぐに目を逸らした・・・。



「答え・・・出た?」


「・・・うん。」




あ〜あ。


こりゃ、失恋確定・・・だな。



顔赤くして頷くに告白なんか出来ないっての。




「ディアッカ・・・は・・・」




「ん?」




の事が好き・・・なんだよね?」



・・・あぁ・・・




端から見ればそうなんだろうなぁ・・・。



「あ〜 違う違う。はそんなんじゃないって。俺が好きなのは・・・っと。」



・・・危うく告白しちまう所だったよ・・・。




「・・・違うの? ・・・誰?」



おいおい・・・それを俺に聞くか・・・?




仕方ない・・・情けない男になるとしますか。
















「俺が好きなのは・・・」



ディアッカがゆっくりと口を開く・・・。



誰・・・?


誰が好きなの・・・?







「お前。」



ディアッカが私を指して言った・・・。




「えぇ〜〜〜!!」





思わず叫んじゃった・・・。




「人が告ってんのに・・・そんな反応するか?」



「・・・だって・・・。」



私・・・?



本当に・・・?




「ホント・・・ですか?」




「もう二度は言わねぇ。」



そう言って目を逸らしたディアッカの耳は真っ赤で・・・


私の頬も自然と熱くなる・・・。












「・・・ディアッカ、あのね・・・。」


「何だよ。」



柄にも無く告っちまった・・・。


失恋確定の告白なんて情けねぇ・・・。




「ニコルに・・・ごめんって言って来たの。」



「はぁ!?何で!!」



ニコルを振った!?


信じられねぇ・・・。



「ディアッカが好きだから・・・。」



「は!?」




「・・・人が勇気を振り絞って告白してるのに・・・。そんな言い方・・・する?」



「いや・・・だってお前・・・。」




マジかよ・・・。


そんな素振り見せなかっただろ・・・?


絶対に有り得ないと思ってたんだぞ・・・?














「じゃぁ、俺ら、付き合うって事でOKなワケ?」




は黙って首を縦に振った。




「・・・えっと・・・よろしくお願いします・・・。」



「・・・いや、こちらこそ・・・。」



・・・って何改まってんだ?俺は・・・。




どうも扱いにくいんだ・・・ってのは・・・。


これじゃぁ・・・に振り回されそうだな・・・。
















【あとがき】



いやぁ・・・


オチがねぇっ!!(殴)



難しいです・・・ディアッカ夢。
普段書かないだけに苦労しました。

無理やり完結です。



ラストはニコル夢です。

残った二人がどういう風にまとまるのか・・・?

近日更新予定なので、読んで下さいね☆




ではでは(○’▽’)ノ



2005.1.4  梨惟菜
















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