一緒に居たら安心できる・・・。



一緒に居たらとても楽しい・・・。



でも・・・何かが違う・・・



それは・・・どうしてなんだろう・・・





















友達以上恋人未満

  前編



















「ディアッカ。」



通路を歩く俺を呼ぶ声。



それはだった・・・。



「よう。」



ウェーブのかかった茶髪。



大人びた雰囲気。



可愛い系ではなく、綺麗系。



はそんな女。



「これからシュミレーション?」



「あぁ、イザークが居ないお陰でのんびりできそうだ。」




最近のイザークはご機嫌だ。


それものお陰だろうな・・・。



「私も一緒に行っていい?」



「あぁ。」









と居ると楽なんだよな。



俺と同じ臭いがするっつーか。



サッパリしてて必要以上に踏み込んで来ない。



俺は女に干渉されるのは好きじゃない。



干渉するのも好きじゃない。



その点でははピッタリだ。




何だかんだ言って、俺は本気の恋愛をした事がない・・・。















「おはよう、ニコル。」




「あ、。おはようございます。」



私とニコルの行動は良く似てる。



朝起きたらまずはラウンジでカフェオレ。



これだけは欠かせない日課。



「最近、朝が穏やかですね。」


のお陰・・・かなぁ?」



とイザークが付き合い始めた事にはビックリしたけど。



朝が苦手なイザークをが優しく起こすようになって、イザークが朝からアスランに絡む事も無くなった。




「今日のプログラム、と一緒でしたよね?」



「・・・うん。」



近頃はニコルと一緒に居る事が多い。


私とニコルは他の皆より1つ年下だし。



はアスランと・・・はイザークとラブラブだから・・・



とディアッカは仲良しだし・・・。


ちょっと羨ましい・・・。




私とニコルは趣味も好みも良く似ていて・・・


一緒に居ると気持ちが楽になるの。




これは・・・恋なのかなぁ・・・?



















「よっ!!!」




「あ・・・ディアッカ。」



今日は一人で遅めのランチ。



一人で食べるのは寂しいなぁって思ってたら、ディアッカが私に声を掛けてくれた。。



「ディアッカもこれから食事?」



「あぁ、イザークの奴に散々付き合わされちまってさ。参ったよ。 あ、隣いい?」



「もちろん。」



ディアッカはランチプレートを持って私の隣に座る。


何か緊張するなぁ・・・。



「あいつさぁ、に良い所見せたいらしくて・・・もう必死。」



「ふふ・・・。」



「・・・ったく、俺なんか相手にならないっての。」



「・・・どうして?」



「あいつはアカデミー2位の成績。俺は4位だぜ?俺は他の3人に勝てる種目なんて一つもないっての。」



ちょっと不機嫌そうなディアッカ・・・。



ちょっと意外だな・・・。



ディアッカでもそんな話するんだ・・・。




「でも・・・ディアッカもすごいと思うよ?」




「俺はアスランやイザークと違ってモテる訳でもねぇし、家柄も普通。ニコルみたいに繊細な特技も持ち合わせてないんでね。」






ディアッカが見せたのは・・・「劣等感」



私にも覚えのある感情・・・。




「私も・・・そうなの。」



「・・・は?」



みたいに美人でもないし、みたいに明るく元気でもない。みたいに大人っぽくもないし・・・。」



が寂しそうにポツリと言った。




「でも、私にしかないもの、ディアッカにはディアッカにしかないもの。きっとあると思うの。」




「・・・そう・・・か?」



「そうだよ、きっと。」








意外だ・・・。



自分が他人にこんな事を口走ってしまったのもそうだけど、

いつもしっかり、冷静に周囲を見ている・・・。


この子にもそんな「劣等感」があったなんて・・・。






にそんな風に言われるとは思ってなかったぜ。」



は・・・何て言ってくれた?」




?あいつには言った事ないさ。」




「・・・どうして?」



「笑われそうな気がするから・・・かな。」



私にだから・・・話してくれたって事?



が知らなくて、私が知ってる・・・


ディアッカの心の内・・・。




なんか・・・胸がくすぐったい・・・。



変な気持ち・・・。





















、お疲れ様です。」




「あ・・・ありがとう。」


ニコルが渡してくれたドリンクを一口飲む。


冷たいドリンクは一気に喉を通過して潤った・・・。



「やっぱりニコルには勝てないなぁ・・・。」



「でも、だいぶ上達したじゃないですか、射撃。」




「・・・そうですか?」



ニコルはアカデミー3位の成績。



中でも爆薬処理はアスラン、イザークを抜いてトップ。



すごいなぁ・・・って思う。



「もっと練習しなくちゃ・・・」



は・・・どうして軍に志願したんですか?」


「・・・え?」



「だって・・・は優しい人ですから・・・。戦場なんて似合わないと思って・・・。」










「私の親友が・・・ユニウスセブンに居たの。」




「では・・・血のバレンタインで・・・?」




私は黙って頷いた。



「優しい子だったの・・・本当に・・・。」



・・・どうしよう・・


手が震えて来ちゃった・・・




・・・。」






ニコルがそっと私の手を握ってくれて・・・




「本当に優しい人ですね、は・・・。」



「ニコル・・・。」



温かい手・・・



ニコルが私の悲しみを包んでくれる・・・。





「絶対に・・・死なないで下さいね?

 僕が守りますから・・・。ずっと・・・僕の側に居てくれませんか・・・?」





「ニ…コル…?」




の事が…好きなんです…。」

















【あとがき】


結局、年内完結できず・・・
情けないです・・・


今回はディアッカ編、前編です。
ちょっとニコルと絡んでます。

アスラン編とイザーク編があんまり絡めなかったので・・・。


更新遅くなってすみませんでした〜



そのまま後編へ突入しちゃいます♪
是非読んで下さいねぇ♪



2005.1.4 梨惟菜











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